【症例紹介】ネコの三叉神経麻痺

2018/11/09
ネコ 三叉神経麻痺

今回ご紹介する症例はネコの「三叉神経麻痺」です。

三叉神経は5番目の脳神経で頭や口まわりの感覚や運動を制御している神経で、「三叉神経麻痺」自体、動物ではあまり出会う病気ではありませんし、その中でもイヌに多く、ネコでは稀な病気とされています。

また原因も特定できないことが多く、そういった場合は「特発性」とされます。

 

今回のネコちゃんも飼い主さんが帰ってきたら口が開いたままになっており、ご飯が食べられないと来院されました。

口が閉まらない場合、「顎関節脱臼」がよくある病気で、顎のズレが視認できることが多いですが、このコは顎に大きなズレはありませんでした。(写真)

血液検査やレントゲン検査でも原因を見つけることができない閉口不全の病気で、ご飯も食べられないということから「三叉神経麻痺」と仮診断し、治療を開始しました。

(もともと高いところから落ちたり、ガラス戸に思い切り衝突したりすることが多かったそうなのでそういった外部からの衝撃が原因かもしれません)

 

この病気に対する確実な治療法はまだ見つかっていませんが、2~4週間ほどで徐々に改善していくことが多いので、治るまでのしっかりとした栄養管理がメインの治療となります。

ネコちゃんの性格も良く、飼い主さんが自宅でご飯を直接口に入れることができそうだったので、しばらくの入院後に通院管理としました。

その後、3週間ほどで自力採食できるまで回復してくれました。

 

今回のように動物の治療は病気の種類だけでなく、そのコの性格や飼い主さんが自宅で何ができるかで大きく変わってきます。

今後も、動物や飼い主さんに無理なく病気を治せる治療方法を提案できるよう日々精進していきます。