こんにちは。
院長の高城です。
梅雨がやっと明けたと思ったら、ものすごく暑いですね。
当院の待合も日差しの入りがよく、クーラーをガンガンにいれていますが、それでも暑いです。
ご迷惑をお掛けしますが、なるべく待ち時間が少なくなるよう頑張りますのでよろしくお願いします。
今回のテーマは「ネコの巨大結腸症」です。
ネコはもともと便秘になりやすい動物で、便秘の経過が長いと結腸の壁が伸びきってしまい、ますます便秘が悪化してしまいます。
伸びきってしまった結腸にはウンチがたくさんたまるので、ものすごく太くなり、いわゆる「巨大結腸症」になります。(画像左上)
便秘の原因は様々ですが、食事の影響、脱水、腎臓病、骨盤の骨折などが多いです。
今回のネコちゃんの場合は、小さい頃に交通事故で骨盤を骨折していて、ウンチがもともと出づらかったそうです。
食事を変更したり、下剤を使用したり、必要なときには摘便を行ったりしてきましたが、内科的なコントロールが難しいので外科的な治療を行いました。
巨大結腸症の手術は伸びきってしまった結腸の大部分を切除します。
そうすることで腸の動きが改善されるのと便の水分量が多くなり、排泄しやすくなります。
場合によって、術後すぐは下痢に近い状態になってしまいますが、段々と順応してくることが多いです。
この手術は、ネコへの負担も大きいので便秘のコ全員におすすめする手術ではありません。
ただ内科的にコントロールの難しい便秘ではよい選択肢になると思います。